京都コラム
2026/10/03
京都での「軒裏デザイン」は、ジャケット裏地の隠れたおしゃれに通じる。

一見すると見えにくいけれど、見上げた瞬間にふっとのぞくこだわり。そんな「チラリと魅せる大人の粋」が、京都の住宅デザインで密かに注目を集めています。
京都の美的感覚。見えない場所こそ、センスが出る
スーツを選ぶとき、表地は落ち着いたネイビーやグレーを選びつつ、裏地に遊び心のある柄やパッと華やぐカラーを仕込む——。そんな着こなしを楽しむ方は少なくありません。普段は隠れていて、ふとした仕草や風が吹いた瞬間にだけ覗く。それこそが、主張しすぎない「オシャレ」です。
住宅における「軒裏(屋根が壁より外側に突き出ている部分の裏側)」も、まさに同じ役割を果たしているように思います。
外壁や屋根のメインカラーは、京都の街並みや近隣との調和を考えて伝統的でかつシンプルにまとめるのが一般的です。
しかし、だからこそ「軒裏」という限定されたスペースが、絶妙なキャンバスになります。

数寄屋建築にみる軒裏のデザインの多様性
過去の数寄屋建築の軒裏は、垂木(たるき)の見せ方、天井板の貼り方、竹や皮付き丸太といった自然素材の活かし方によって多彩なバリエーションが存在します。大工職人の「粋」の表現ですね。

軒裏デザインの機能的・構造的役割
軒裏のデザインには多様な工夫と、単なる飾りにとどまらない建築的機能と役割を担っています。軒は直射日光を遮りつつ、庭園からの反射光を軒裏で受け止めて、構造材の立体的な陰影を演出します。機能美が醸し出す美の表現です。
軒裏にこだわってみては?
主張しすぎず、でも自分らしい個性をしっかり込めたい。そんな家づくりをお考えなら、ぜひ「軒裏」という小さなキャンバスに、あなただけのオシャレを仕込んでみてはいかがでしょうか。