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シカゴ支社コラム 2025/05/26

ハーバード大学外国人留学生VISA停止に関して

トランプ大統領は相手から100を取る意思がある場合、ハッタリで500位を要求してから交渉を開始する癖があるようです。彼の最初の言葉で何が本当の100なのかを判断するのは非常に難しいです。

最近ハーバード大学に留学している留学生VISAを全て停止するという命令を出したと報道されています。恐らく日本の報道では、この報道をストレートに捉えて如何に愚かで差別的なのかという報道がされているのではないでしょうか。トランプ大統領がハーバード大学で行われている具体的に何を懸念しているかは存じませんが、もし日本でこのような事態が留学生の間で起きたら、留学VISA廃止もやむを得ないという例を記したいと思います。あくまでもフィクションです。

例えば、日本と領土問題を抱えている国家の留学生が、スパイ活動的に領土問題に関しての広報活動をすること。理系の学生であれば、日本の税金で行われた研究を留学生が母国へ無断で持ち帰り、それが日本への脅威となる活動につながること。このような事態を日本にいる留学生が行えば、一般の日本人はVISA停止と政府が判断しても反対はしないのではないでしょうか。

ハーバード大学でも、大なり小なりこのような事態が起きているようにトランプ大統領の目には写るのでしょう。この報道で、一般のアメリカ国民にも学問という分野でも国防の危機になりうる事態が起こりえるという事実を認識する機会が与えられたならば、500レベルのハッタリも意味があると考えられます。

日本も留学生を増やそうなどと税金をばら撒いているようですが、実際は日本の国益とは真逆の事態が起きているのではないでしょうか。大学の世界ランキングという学生の多様性なども評価に大きく影響を与える、日本人は無視しても何の問題もない指標が流行っていることも一因かと思いますが、日本政府は留学生の受け入れに躍起になっています。これだけ奨学金の返済などに困窮している若者が多い中、どこへ日本人の血税を注入すべきか熟考願いたいものです。