ボストンへの道
ボストンへの道というと、ハーバード大学やマサチューセッツ工科大学を目指すのかと思われる方もいらっしゃるかと思いますが、私の場合はボストンマラソン出場を意味します。
ボストンマラソン出場には年齢、性別により異なりますが、基準タイムを突破する必要があり、到底趣味レベルのランナーが達成できるものではありません。私は趣味レベルでジョギングはずっとしており、興味本位でマラソン関係のYOU TUBEチャンネルなどを良く見ておりました。そこでは週末には20キロ走りましょう、5キロを全力で、などなど色々な練習方法が紹介されていました。私はそれらを見る度に、20キロなんて走れるところ日本のどこにあるのだろう?5キロ信号のない道なんてありえないなどと考えておりました。それに比べてシカゴ周辺にはどこにでもTRAILがあり、湖沿い、川沿い、森の中など信号などの障害物なしに20キロくらい簡単に走れる場所がいくらでもあります。
この写真は、シカゴ市の南部のミシガン湖沿いのトレイルです。私はこのトレイルを片道10キロくらいしか走ったことがございませんが、写真のダウンタウンのビル街を超えて北へあと20キロ以上道は続いているはずです。冬は風が強い日が多く、夏場は日影がないことが難点ですが、夏期間は湖沿いのビーチハウスが運営しており、飲み物やトイレの心配もありません。日本ではどこにでもコンビニがあるのでそのような心配はいりませんが、アメリカではつい不適切な方向へ10キロほど走ると、とんでもない事態に陥る可能性があります。
下の写真はFOX RIVERというシカゴから50キロくらい西に位置する川になりますが、この川沿いには数十キロにわたり、トレイルが整備されています。川沿いで平坦なトレイルに見えますが、山の斜面の森を切り開いている部分も多くあるので、以外に高低差もあります。
下の写真はSaint Charlesという街ですが、このようなヨーロッパを思わせる街並みが5キロおき位にFOX RIVER沿いには点在しております。川沿い、森林、街の中と周期的に景色が変わり、川の両岸で地形も異なるので、長距離練習にはお勧めです。街の中も通るので飲み物トイレの問題も解決できます。
整っているのは練習環境だけではありません。レースも至る所で真冬も含めてほぼ毎週末開催されており、パッと探しただけでもイリノイ州内のみで、フルマラソンは年間12レース、ハーフマラソンに限っては80レースくらいあります。その他5キロ、10キロや50キロ以上のウルトラマラソン、24時間耐久レースなどを含めれば数えきれない程開催されています。その中でも、一番有名なのは昨年世界記録も出た毎年10月開催のシカゴマラソンです。私は今年見事に抽選に当たりまして、参加することになりました。シカゴマラソンの様子を来月のコラムで紹介する予定でしたが、惨敗が目に見えており今月はシカゴのマラソン環境に関して書かせていただきました。もしこれを読まれている方でボストンマラソンを真剣に目指している方がいらっしゃれば、日本ではあまり知られていないアメリカのボストン認定のタイムの出やすいレースを紹介させていただきます。スタート地点とゴール地点での標高の差があり、コース全体の標高が高くなく低酸素の問題もなく、雨の確率が乾季でほぼなく、地形的に追い風になりやすいレースを2ヵ所見つけております。日本だとグロスでしかタイムを計れないレースがあると聞きましたが、こちらのレースは全て各々のランナーがネットタイムを計測することが出来ます。ご興味のある方はホームページに掲載されているアメリカ支社へご連絡ください。