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京都コラム 2025/04/16

京都の建築家が創造する西陣織を纏う関西万博パビリオンの温故知新の造形について

京都に訪れ感じるのは、古き文化に身近に触れる事が出来るタイムレスな空間である事。
古い建築や文化は、外国人のみならず私たち日本人にとっても何故かとても新鮮で、その触れ合いはセンセーショナルな経験となります。

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その経験からこの言葉を想起させます。

温故知新(おんこちしん)「古きを温ね、新しきを知る」

近年における経済性優先の生産、生産性の為のデザインの画一化は人の心が求める美しさではなく、機械生産の効率を最優先したものであり、それは機械に支配され、強引に与えられたデザインなのかもしれません。

それが悪とは言えませんが、時代のデザインや、美しさを求める志向性は廻りまわって、過去にあった審美性を求めているのかもしれません。

郷愁的なシンパシーなのでしょうか。

温故知新。

古きを温ね、(ふるきをたずね)「温ねる」を、たずねると読むのですね。

温ねるとは、「復習する」「よみがえる」。

廻りまわって甦る。

4月13日から開催されました関西万博の中のパビリオンを設計された建築家である高松伸京都大学名誉教授のデザインテーマは「サスティナブル・メビウス」。

廻りまわって甦る。

古来の伝統工芸である西陣織を纏い最先端解析で構造計画された建物。

高松先生のメッセージが見事に具現化された造形美あるパビリオンです。

実物が楽しみです。