トランプ氏勝利を出来るだけ日本で報道されていない視点で書いてみた
日本の地上波テレビはトランプ氏勝利の報道時お通夜状態だったと聞いております。日本のメディアの報道内容はどっちが勝ったらどのような影響を日本に及ぼすのかというものが多かったのではないでしょうか。
こちらの選挙速報では、激戦区に関してどちらが優勢かの報道に多くの時間が割かれておりました。投票用紙が郡ごとに集計され積算されますので、前回選挙と比較しながら結果を左右する郡の集計がどうなっているかの解説に注力していた印象です。今回の民主党の敗因を一言で表せば、カマラハリスは“いくら何でも”ということなのかと思います。私の周りでは、進次郎構文ではないですが、カマラ構文が少し流行っております。とりあえず何を聞かれても一度笑い、それから質問の答えになっていない内容を答えるというものです。例えば、“明日事務所に誰かいるの”と聞かれたら、一度大声で笑って“今日は3人来ています。”と答えるといった感じです。民主党支持のメディアは、大統領候補になってからは彼女の批判報道を減らしましたが、それでも“いくら何でも”救いようがなかったということなのでしょう。
今回のトランプ政権はどうなるのかと世界中が騒いでおります。彼の基本方針はMAGAと言われるメイクアメリカグレイトアゲインです。基本方針というより、それ以上でも以下でもなく、それが全てと言っていいかもしれません。トランプ氏がMAGA最大の敵を誰だと考えているのか。中国なのかロシアなのか?それとも、ディープステートなのか。ウクライナの件を例に取りますと、彼の頭の中ではこの混乱の原因を作ったのはディープステートということになるでしょう。ウクライナではヤヌコヴィッチという民主的に選ばれた親ロシア派の大統領がおりました。しかし、アメリカが主犯と言われる政権転覆でゼレンスキーという訳の分からない大統領(トランプ氏から見れば)が選ばれ、NATO加盟を推進し、ロシアへ喧嘩を売り始めた。その争いが原因で、アメリカはMAGAに反してウクライナ支援の為に膨大な予算を使っている。その利益を享受するのは誰なのかといえば、トランプ氏の目にはアメリカ国民ではなくディープステートに見えるでしょう。ディープステートはかつて、エリティンの時代にソビエト崩壊のどさくさに紛れて国有の鉱山などを資産価値の1%程度の値段で買い取り、ぼろ儲けをしたと言われております。その間、ロシア経済は疲弊して、ロシア人男性の寿命が短期間で10年近く短くなったと言われる厳しい時期をロシア人は経験しました。そこで、それらのぼろ儲け集団から国家の宝を奪い返したのがプーチンなわけです。
元々ウクライナという国の国境は、ロシア革命当時共産革命を実現させるために、肥沃な農地を有する資本家農家の多い西側が共産主義との親和性が低いと考えられ、共産主義と親和性の高い工業化されているロシア系労働者の多い東側を含めるために引かれたものだと言われています。なので、ここで終戦を迎えたら東側がロシアに併合されるという事態になると思われますが、トランプ氏はこの国境の歴史背景を見ればここが落し処と捉えるのではないでしょうか。トランプ氏の当選で、ディープステートのロシアから貴重な財産をプーチン政権崩壊後に安値で買い取るという作戦は間違いなく終焉するでしょう。一番困ったことは、ディープステートから見たら、アメリカ人の税金を使って作戦を実行して、ロシア財産の奪取に失敗しても軍事産業は潤っており、痛くも痒くもないことです。
ディープステートは当然莫大か貴重な資産を持っている国のみを狙います。天然資源以外で最大価値の資産を所有しているのは日本です。日本政府が保有するNTT株もその一環でしょう。日本政府は防衛費の為の増税を避けるためにという耳あたりの良い口実で、NTT法を改定しました。通信系の会社は国家の安全保障に関わる部分も大きく、予算の問題で議論すべき問題ではないはずです。表向きは外国人にも開かれたより良い会社の為の云々と言っていますが、外国に通信手段の一部を握られてどのような国家安全のリスクに晒されるか検討したのでしょうか。恐らくこの改定もアメリカからの圧力でしょう。日本人の一般感覚が、バイデン政権や元シカゴ市長エマニュエル駐日大使などに真綿で首を絞められていることに、快感を覚えているようにしか見えません。そのような圧力を加えるディープステート的アメリカと、貿易不均衡などを訴えるトランプ的アメリカが別物という認識が日本に欠けているのでしょう。
繰り返しになりますが、彼の考えの中心はMAGAです。基本他国はアメリカに影響がなければ関係ないのですが、鎖国するわけにも行かないので、当然外交政策というものはあります。そして、2期目を迎えるにあたり、以前よりも間違いなく洗練された外交政策を持っています。ソビエト崩壊以降、一極化と思われていた時代にディープステートは世界各地で好き勝手やってきて、イラクでもアフガニスタンでも全て失敗してきました。トランプは第二極に中国があることを認めた上で、相手の戦力を削いでいくという方法を取るでしょう。今までの一極化的な考えの全ての地域のパワーを奪うという発想からの転換になります。ウクライナ紛争が長引けば、プーチンと中国の関係も深くなる可能性が高まり、それは中国という第二極を大きくすることになります。中国の属国化することを避けたいプーチンとは目的を共有できることになります。ロシアが落ち着けば、ロシアのピンチを活かしてハマス、ヒズボラを助けていたイランも彼らを助ける余地がなくなるでしょう。イランの余裕が無くなるという読みとトランプのイスラエルへの融和政策は恐らくリンクしています。
2020年の選挙で政治生命を絶たれたと思われ、しかも78歳という高齢にして、執念で大統領に返り咲いたトランプ氏のその執念の源はなんなのか。それを理解することでトランプ氏が何をやりたいのか明確に見えると考えます。彼の前回の任期中に、ケネディー元大統領暗殺の件を明らかにすることに尽力を注いでおりました。その時のキューバ危機と上記のウクライナのことがトランプ氏からはそっくりな事件に見えているのではないでしょうか。また、今回の政府に参加すると噂されるケネディー元大統領の甥のロバートケネディージュニア氏の目には恐らくトランプ氏以上にそっくりな出来事に写るのでしょう。そんな彼の役職は保健相のようです。コロナ騒動、ウクライナの紛争、叔父と父親を殺したのは同じ奴らだという認識を持つロバートケネディージュニア氏です。ウクライナ紛争に関しては、バイデン親子にも莫大な資金を得ていると言われているので、そのような事もトランプは就任後直ぐに、キューバ危機との類似性の解明作業を進めるのではないでしょうか。日本の政治家の問題点はアメリカ内の区別が全くついていないことです。大統領選挙前はどちらが勝っても対応できるように、民主党と共和党両方に接触するのが常です。しかし、民主党が勝つと完全洗脳されていた日本の政治家は共和党の人物とは全く接触していなかったようです。ディープステートをやっつけるという共通の目的を日本も持てば、トランプは喜んで日本と手を結ぶでしょうし、中国問題、北朝鮮拉致問題に関しても日本の心強いパートナーになるでしょう。一つ確実なことは今の自民党では無理です。